
◆どのようなお花がふさわしいか
地域や家庭・宗派によって多少の違いはありますが、一般的にはトゲのある花、香りの強い花、毒のある花、つる性の花はお供えにふさわしくないとされています。
そのため、バラや彼岸花、ユリなどは避けた方が無難です。
また、花がボトッと落ちる様子から縁起が悪いとされる椿や、暗い印象を与える黒い花も控えるようにしましょう。
ただし、最近では故人が好きだった花を供えることもあり、そこまで気構える必要はないという意見もあります。
家族の行事なので、迷ったときは両親に相談するのが安心です。
◆おすすめのお花
・菊
お盆の花の定番「菊」は邪気を払うとされており、花びらがあまり散らず長持ちであることから、仏花に古くから用いられてきました。
菊は「高尚」「高貴」「清浄」「真実の愛」という花言葉をもっており、白は「誠実」「真実」、赤は「愛情」と色ごとにも花言葉があります。
・リンドウ
釣り鐘のような形をした青紫色の花がさり気ない華やかさを演出してくれる、仏花に人気の花です。
花言葉は「誠実」「あなたの悲しみに寄り添う」です。
・キンセンカ
キンセンカの花言葉は「慈愛」「別れの悲しみ」です。
濃い黄色や赤、オレンジといったあたたかい色の花で、大振りなためボリュームを出してくれます。
・スターチス
「変わらぬ心」「途絶えぬ記憶」という花言葉をもつスターチスは、花が長持ちで花びらも散らないことから仏花によく用いられます。
細かい花が集まった様子が、仏花に彩りを添えてくれます。
・トルコキキョウ
トルコキキョウは、真っ白なものや紫に縁取られたものが仏花によく用いられています。
「清々しい美しさ」「優美」という花言葉からも、さわやかな印象を与えてくれます。
・グラジオラス
「楽しい思い出」という花言葉をもつグラジオラスは、水揚げがよく、お供えしてからも長く花を咲かせてくれます。
花は大きくゴージャスな印象です。
・カーネーション
母の日に贈るイメージが強いカーネーションも、仏花によく用いられる花の1つです。
特に「尊敬」「私の愛情は生きている」という花言葉をもつ白のカーネーションがよく添えられています。
・ミソハギ
ミソハギは「盆花」と呼ばれるものの1つで、体の汚れを祓う禊(みそぎ)に古くから用いられてきたことから「精霊花」「仏様花」と呼ばれています。
花言葉は「悲哀」「慈悲」「純真な愛情」です。
命の尊さと儚さを私たちに再確認させるために、お墓や仏壇に花が添えられます。
故人を偲び、今生きていることに感謝の気持ちを込めてお盆の花を準備し、集まった家族や友人と思い出話をしながら、「今」を改めて考えてみる機会にしたいですね。