
クモマグサは日本に自生する高山植物の一つです。
しかし、花屋などでクモマグサの名前で出回っているものは、ヨーロッパ原産の野生種から作られた園芸品種で、日本のクモマグサとは別種です 。
開花時期は早春から春までです。
多年草に分類されますが、日本の夏の暑さと湿気に弱い為に、夏に枯れてしまいます。
寒冷地では夏越しも可能ですが、コツが必要となります。
◆日常の手入れ
暑さに弱く、花後そのまま放っていたら枯れてしまうことが多い植物で、暑さ対策が必要となります。
<増し土をする>
気温が上昇して暑くなると、株が蒸れて下の方の葉が溶けたように枯れてくることがあります。
枯れた葉っぱは綺麗に取り除いて、茎の部分を埋めるように土を盛ります。
(現在ある葉っぱが、ぎりぎり地際になるくらいまで土を盛ります)
土の中に埋められた茎からは、新しい根が出てきます。
これを「増し土をする」と言います。
<株を小さくする>
よく茂った株姿のままでは、高温多湿時期にはどうしても風通しが悪くなり蒸れます。
日本の気候では、株をいじらずに増し土をするだけでは、夏越しが難しいこともあります。
花後の5~6月に株を分けるか挿し芽をして、株をできるだけ小さくして夏越しさせる方法もあります。
株を小さくすると、茎葉が混み合うことが少なく、風通しがよくなり、高温多湿による蒸れなどをおさえることができます。
◆日当たり・置き場所
日当たりの良い場所を好みます。
日照不足になると、茎が間延びしてしまいます。
寒さには強いので、特に防寒対策は必要ありません。
しかし、早春に購入した花付きの鉢植えは、寒風に当たると茎葉が傷むことがあります。
いきなり屋外に出すことは避け、日当たりの良い室内の窓際などで育てましょう。
そして、暖かくなったら、ベランダなどに移動させます。
暑さに弱いので、真夏は直射日光の当たらない明るい日陰で管理します。
また、多湿にも弱いので、梅雨時期など長雨の時期は雨の当たらない場所に置きましょう。
◆水やり
過湿を嫌うので、水は土の表面が乾いてから与えます。
冬はやや乾かし気味でも構いません。